学校行事を通して、コミュニケーション能力や困難を乗り切って達成することの難しさ、そして人に対する「思いやり」の心を身につけ、仲間との信頼関係や絆を作り上げます。教室での学習では身につけられない経験が、人間形成に大きく役立ち、またその楽しさは、一生忘れられない最高の思い出になります。
中学1年生(2泊3日)・高校1年生(高入生)(3泊4日)は、入学して間もない頃、長野県大町市にある大町山荘にて、大町オリエンテーションを行います。第2の入学式ともよばれるこの行事では、飯盒炊爨や木崎湖オリエンテーリング、校歌コンクールなどを通して、共同生活のあり方や友だち関係の基礎を学んでいきます。
入学して初めて学年全体で行われる行事です。各クラスの自由曲は新旧バラエティに富んでいます。全クラスからグランプリと優秀賞のクラスが表彰されます。指揮者と伴奏者も全て生徒が務め、指揮者賞とピアニスト賞も選出されます。クラス一丸となって歌う男子たちの姿は、中学生になった成長を感じさせてくれます。
中学2年生は、7月下旬に2泊3日の夏期林間学校を行います。自然との触れ合いを通じて、当たり前の生活に改めて「感謝」することができるようになります。また、共同生活を通して仲間との連帯意識を高めます。
中学1年生・2年生は、11月にマラソン大会を行います。最後まで仲間と共に約8km走り抜くという体験は、大きな自信となり、その後の学校生活によい影響を与えてくれます。
学年全員が発表者・投票者となってクラス予選を行い、選ばれた各クラス代表が自らの自由な主張を、訴える本校の伝統ある学校行事です。論理性・表現力などの総合的な観点から優れたスピーチが選ばれます。本選の際は、各クラスの書ぞ初め優秀者による題字が飾られ、弁士を背後から見守ります。
総合学習の一環で、学年スタッフ設定の独自のテーマから奈良・京都を様々な角度から捉える事前学習をします。その知識を参考にして、少人数のグループ単位で、京都・奈良の研修ルートを一日の初めから終わりまでを計画します。その計画をもとに実際に奈良・京都を訪れます。自主的に考えて、協力し合いながら行動する力を育てます。
中学1年生は上野動物園でテーマに沿った動物の相違点を観察します。中学2年生は秩父ジオパークで地学を中心とした地史や物質の探求をします。中学3年生では国立科学博物館で進化の分野を中心に探究を行います。普段の授業では学べない事柄を、各生徒が展示を見たり、実物に触れることにより、自ら体験し、新たな興味・関心を引き出します。さらに、体験し、学んだことをレポートにまとめ、さらに理解を深めます。
理科の夏休みの宿題は毎年、「自由研究」を課しています。その中で金賞に選ばれた作品は文化祭で発表していますが、特に優秀なものは中学生全員の前で口頭発表をします。プレゼンテーション能力を育てる絶好の機会です。
夏休みを利用し、オーストラリアにて15日間の語学研修を行っています。ホームステイをし、ホストファミリーとの強い交流が図れるので、生きた英語力、コミュニケーション能力を高め、日本とは異なるオーストラリアの生活を経験することができます。 午前中は大学にて語学研修を行い、午後は企業訪問や現地の小学生との触れ合いなどアクティヴィティが中心となります。休日はホストファミリーとスポーツや観光を楽しみ、その中で日本とは違う貴重な体験を通して、グローバルな視野をもつことができます。
高校1年生の春、中入生(内進生)は2泊3日の筑波研修旅行に向かいます。1日目と3日目には最先端の研究施設や国際的な活動組織の見学を、2日目には英語を用いた外国人留学生との交流レッスンを行います。見学・レッスン毎に振り返りをすることで、新大学入試に求められる思考・判断・表現の力を他者と協働しながら養います。また、行事全体を通じ、自分が将来携わりたい学問分野について、それと社会とがどう関わっているかも含めて考えさせます。こうすることで、来たるべき大学選び・大学受験に向けて、より積極的な姿勢を涵養していきます。
高校2年生は3月上旬に3泊4日で沖縄へ行きます。平和・自然・文化がテーマとなっており、事前に研修旅行委員会が主体となって資料を作成し、旅行前に各自が沖縄について真剣に考えます。この行事が終われば、受験勉強一色となるので、生徒たちは全力で楽しみます。
高校3年生の夏休みには、9泊10日の大町学習室が行われ、友人や先生たちとともに大学受験に向けて、学力を高めるための勉強漬けの10日間を過ごしています。8月1日~10日班、10日~19日班の2班に分かれて行われ、希望制ですが毎年大勢の応募があります。毎日の学習内容や学習時間を記録する「チャレンジシート」がありますが、1日10時間以上の学習に取り組む生徒がほとんどで、12時間以上の人も半数ほどおります。量より質!とも言いますが、城北生は「量も質も!」がモットーです。束の間の休憩時間には中庭に出て、星空を眺め、語り合い、青春している風景も見られます。
赤組、白組、緑組の3チームに分かれ、得点を競います。中1~高3まで6学年で行うため、中学生も高校生の雰囲気に呑み込まれ、男子校らしく熱い行事となります。城北名物のクラブ対抗リレーや応援合戦、色別対抗リレーなどは大いに盛り上がります。特に棒倒しや騎馬戦は迫力があり、圧巻です。
文化祭は、展示や発表等、各文化部の晴れ舞台となっています。基礎期ではクラスごとに、個性豊かな展示を行います。高校生は、有志の生徒たちが縁日や喫茶店などの模擬店も出店し、大いに盛り上がります。文化祭実行委員会による垂れ幕やアーチも毎年工夫をこらした作品になっています。
卒業式を迎える頃、体や顔つきだけではなく心も立派に成長し、あどけない「少年」から堂々たるカッコいい「青年」となっています。
卒業生全員で歌う、最後の校歌は感動的です。この日で「城北生」は終わりますが、これがゴールではありません。
「最高の思い出」を胸に新たなスタートラインに立ち、まだ見ぬ「輝く未来」へと巣立っていくのです。
時が過ぎていくにつれて、ますます輝きを増し、日本中の、いや世界中という広いフィールドの様々な分野で活躍している姿に出会えることを楽しみにしながら、卒業生がいつでも帰ってこられるように、変わらずここで待っています。