2017/12/22
2017年6月26日、中学生棋士の藤井聡太4段が、公式戦29連勝の新記録を達成しました。
将棋イベントのトークショーで、小学生の女の子が藤井4段に「勉強するコツはありますか?」と聞いたところ、
「嫌々やってもはかどらない。楽しむ気持ちを持ってみては?」と答えたそうです。
孔子は「これを知る者は、これを好む者に如(し)かず。これを好む者は、これを楽しむ者に如(し)かず」と仰いました。
ただ知っているだけの者は、好きな者にはかなわない。好きな者も、楽しむ者にはかなわない。
知る者より好む者が、好む者より楽しむものが勝っている、ということです。
藤井4段は、将棋を「楽しむ」ことで結果を出してきました。
努力をしている人は、目標が明確なのではないかと思います。
その目標に向かって努力する過程を「楽しむ」ことができれば、あと少しの頑張りを後押しすることができるのではないでしょうか。
学校行事でも同じです。
ひとつの「目標」に向かって仲間ともに「楽しむ」気持ちで取り組んだ人ほど、
学園生活での楽しい思い出をたくさん作ることができるのです。
もう一つ、「好奇心」について。
お正月に食べるお節料理の素材や料理には、それぞれに意味があります。
例えば、数の子(ニシンの卵)は、卵の数が多いことから子孫繁栄を願う縁起物。
黒豆は、邪気払いの意味と、黒く日焼けするほどまめに勤勉に働けるようにとの願い。
昆布巻きは、「よろこぶ」に通ずるとして縁起が良い。
お正月にお節を前にして箸で取る時、その意味を考えてみて下さい。
「そういう意味があったのか」と、楽しみながら食べることで、より一層、おいしく食べられるのではないでしょうか。
「楽しむ」と「好奇心」。
この2つのキーワードを大切にして、冬休みを過ごしてみて下さい。
今よりも、自分の世界が広がるはずです。
最後に、高校3年生のみなさん。
センター試験まで、一ヶ月足らずとなりました。
くれぐれも風邪など引かぬよう、体調に気をつけて下さい。
「必ず合格するんだ!」という気概をもって、頑張って下さい。
君たちはできます。
それではみなさん、良いお年を。
城北中学校・高等学校校長
小俣 力