城北の教育Education

先生からのメッセージ

ともに「未来」を切り拓いていく君たちへ

城北学園の各教科では、基礎学力の定着から始まり、自律的学習、探求型学習へと段階的に発展していくことで、社会で通用する確かな知性、思考力、問題解決能力を高めていきます。また、グループ学習、ICT教育などを通して、優れたコミュニケーション能力や多様な価値観を受け入れる広い心、グローバルな視野や他者と共存するための思いやり、逞しく生きる力などの「人間力」も高めていきます。
これらの力を高めることは、未来を切り拓いていく力を得ることに繋がり、その力を手にした生徒たちは、社会や世界をリードする人へと成長することができるでしょう。そして、これらの力を高めていくために、教育の原点である、生徒と先生が顔をつきあわせていく丁寧な指導も忘れません。丁寧な指導を通して、生徒たちの未来を真剣に考え、ともに未来を切り拓いてくれる。
城北には、そんな先生たちがいます。

英語英語を学習する理由

英語科 海老原 豊

私たちはなぜ英語を学習しなければならないのでしょうか? 「しなければならない」というとやりたくないものを無理やりやるような感じがするので、「英語を学習するとどんな良いことがあるのか?」と言い換えてみます。
今後、ますますグローバル化が進む社会で英語の重要性が増してくる、というのはよく指摘されます。その通りなのですが、ここでは別の角度から、英語を学習することで得られるものを考えてみます。
英語は言葉であり、コミュニケーションの道具です。これを使いこなせれば、多くの情報をやりとりでき、多くの人と知り合うことができます。結果、自分の世界を広げられます。世界の広さとは選択肢の多さのことです。いろいろな場所に行き、いろいろなものを選べます。具体的には大学や仕事がすぐに思い浮かびますが、住むところ、友達、家族もそういった選択肢の中にあります。
英語が与えてくれる良いことは、これだけではありません。実はもっと根本的なところで、私たちに変化を与えてくれます。コミュニケーションとは、自分から他人へ、他人から自分へ情報や感情を伝えるものです。このコミュニケーションが成功するには、条件があります。それは自分と相手のやり取りの中で、お互いが変化をすることです。
コミュニケーションを通じて、今までの自分を見直し、新しい自分に変化する。これはどのコミュニケーションでも必要ですが、特に英語という自分の母語とは異なるものを使うときには、より大事になってきます。自分も変化する。相手も変化する。両方とも変化する。英語を使えるようになると、今までとは違う自分になれるのです。
ともすれば、これは不安なことかもしれません。今まで通りでいいのではないか、たいていの人はそう考えるからです。でも、変化の先には可能性に開かれた大きな世界が広がっています。英語はその世界への一番手っ取り早い、入り口です。英語を学習すると、こんないいことが待っているのです!

英語城北で一生の思い出づくりを

英語科 荒川 卓也
どのような中高時代を過ごしましたか?

城北と同じ、私立中高一貫の男子校で6年間過ごしました。周りは独特な人たちばかりで、「飽きる」ということのない楽しい学生時代でした。先生たちとの距離も近く、高校時代は英語の添削を個人的にお願いしたり、自習室を特別に開けてもらったりと本当に親身にしていただきました。部活では厳しい先輩方と共に練習をし、技術だけではなく、礼儀やマナー、そしてかけがえのない友人を持つことができました。着実に目の前のことに向き合って進んでいったことを覚えています。

教員を目指した理由は?

小学生の時から漠然と教員になりたいと思っていました。中学生になったときの担任の先生が英語で、英語が好きになりました。その先生のようになりたいと思ったのがきっかけでした。生徒たちに、小さくても、何か影響を与えられたらと思いながら過ごしています。

未来の城北生に一言

自分の身近にあるものは、当たり前すぎてその良さが分からないものです。学校の環境、学校での仲間、学校の先生方 ― 今は当たり前かもしれませんが、その価値に気付くのはもう少し先の話です。そしてそれがより価値あるものになるかどうかは、皆さんの心がけにかかっているのです。城北生は誇りを持って卒業し、また卒業後も訪ねてくれます。そして色々な思い出話に花が咲くのです。中学・高校生活は人生1度きりしかありません。ぜひ城北で一緒に思い出に残る学校生活を作っていきましょう。

数学数学的思考力を身に付けよ。

数学科 風間 浩之

「何のために数学を勉強するのか?」、こんな疑問を抱いている人はいませんか?確かに、「微分積分」や「三角関数」などを社会に出てから使う場面は限られるでしょう。(これらは実は、金融・天文学などとも深い関わりがあります。)ですが、だからといって「数学を勉強しても意味がない」ということにはなりません。数学を学ぶ意義は、「数式に強くなるため」だけでなく、「論理的な思考力を身につけるため」にもあるからです。例えば、数学の証明問題を解く時には、「A→D」(AならばDが言える)というように、いきなりAからDに論理が飛ぶことは許されません。きちんと「A→B」「B→C」「C→D」が言えることを一つひとつ確認し、「よって「A→D」が言える」と論理的に結論を導き出していきます。このように、「数学の問題を解く」ことは、「(数式を使いながら)論理を確認する」ことなのです。数学を勉強することによって身につけられる数学的思考力により、物事の本質を理解し、理論整然と人に説明出来るようになります。「分かりやすさ」には人を動かす力があり、それは誰にとっても必要な力であることは言うまでもありません。数学的思考力というものは、あらゆることを考えるのに必要不可欠な道具なのです。新大学入試でも、思考力・判断力・表現力などが重視されていくことが予想されますので、その意味でも数学を深く学ぶ価値は益々大きくなるでしょう。皆さんも是非、城北学園で一緒に数学を学んでみませんか?

国語言葉の学習を通してより豊かな人生を

国語科 仁科 伸康先生
国語科 仁科 伸康

人は、言葉によって世界を認識し、言葉によって思考し、言葉によって情報や感情を伝達します。日本で暮らしている人の多くは、日本語を用いて認識・思考・伝達といった作業を行っていることと思います。グローバル社会の到来が叫ばれていますが、仮に多言語を使いこなす能力を身につけたとしても、それだけで真の国際人となることはできません。コミュニケーションの技術だけを身につけても、自分自身で物事を認識し、深く思考し、適切に伝達する能力がなければ、国際社会で活躍する人材となることは難しいでしょう。中学・高校で国語を学ぶことの意義は、ここにあります。
城北学園の国語の授業では、当該学年の教科書レベルを超えた作品も教材として使用し、授業を生徒と良質な文章との出合いの場と位置づけ、皆で作品を丁寧に読解する姿勢を大切にしています。教師の発問に対して各自が真剣に考え、考えたことを発表し合い、他者の考えを聞くことでより理解を深めるこのような学びこそが、個々人の認識の幅を広げ、より深く思考する能力を伸ばす学習だと考えているからです。もちろん、こうした学習の前提となる基礎知識の習得も疎かにしません。漢字検定2級合格を最終目標とする体系的な漢字学習はその一例です。また、作文や記述解答に対するきめ細やかな添削指導を行い、自身の思考を的確に他者に伝達するための表現力を鍛えることにも力を注いでいます。
いかなる時代においても必要とされる認識・思考・伝達の能力を伸ばし、人生をより豊かなものにするための学びを、本校で体感してください。

国語見つめて、認めて。

国語科 伊藤 和晃
どのような中高時代を過ごしましたか?

中高一貫の男子校出身です。理数科目がからきしだったため、中学1年生の二学期には、すでに立派な劣等生になっていました。しかしながら、吹奏楽部でフルートを5年間演奏し続けたり、図書委員会や広報委員会(注:新聞部のようなものです)で本の紹介記事やエッセイを執筆したり、学校主催の企画で同級生と協同でルポルタージュを完成させたりと、学校には何かしら自分の好きなことを活かせる場がありました。声の大きくない生徒に自己主張の場を与えてくれた母校には、今では感謝しています。

教員を目指した理由は?

もともと現代文と近現代史が大好きでしたが、高校2~3年生のときの担任の先生の古典の授業が格別面白かった影響で、自分の青春の残り時間は国語国文学に充てるしかない、と強く思うようになりました。つまり、ただただ好きなことを学びたくて国文科に入っただけでした。しかし、そのかつての担任の先生のもとで行った教育実習で、「もっと知りたい」、「もっと伝えたい」という思いが、目の前にいる母校の後輩たちとの対話の中から生まれてきました。自らの勉強が足りないと思い、別の大学院に進学して、教職を目指すことにしました。

未来の城北生に一言

男子校の良いところは、勉学でもスポーツでも趣味でも、少しでも何かに秀でた面のある生徒のことを、周囲がしっかり尊重できるところです。“ええかっこしい”ところを見せる必要はありません。自分を見つめて、周りを認めて、中身のある人間になる。城北は、そういう学校です。

理科実験を通して探求心と思考力を養う。

理科 中村 純

皆さんは理科を「暗記教科」だと思っているかもしれません。確かに、知識はとても大切ですので、覚えなければならないことが一定量あるのは確かです。しかし、それを覚えるだけで事足りるのであれば、わざわざ勉強する必要はありません。では、なぜ理科を学ぶのでしょうか。
それは、理科が体験を通して学ぶことができる数少ない教科だからです。教科書に書かれていることをただ覚えるのではなく、観察や実験を通じて条件(濃度、長さ、重さなど)と結果の関係を調べ、そこに隠された法則を考えることが、理科の本来の目的です。理科は探求心と思考力を養うために学ぶ、と言っても過言ではありません。
そこで、本校の理科教育は実験を重視しています。全部で8つの実験室があり、試薬や器具も充実しているため、生徒実験だけでなく演示実験を行うことも少なくありません。実験の後に提出してもらうレポートからは、皆さんの探求と思考の過程をたどることができます。こうして養われた探求心や思考力は、どの分野に進んでも役立つはずです。
決まり切った仕事を機械に任せる時代においては、現状を分析し新しいことを作り出していく仕事が人間に期待されているからです。皆さんも城北で、探求心と思考力に富んだ人材を目指しませんか?

社会知的好奇心を持ち、知識が繋がる楽しさを!

社会科 直井 智宏

 多様な価値観が交錯する現代では、主体性を発揮しながら様々な人々と共生する力を身につけなければなりません。そんな世の中を読み解くために必要な知識・考え方を学ぶのが、城北の社会科です。

 基礎期の2年間では、地理・歴史を学習します。基礎的知識の定着を図りつつ、自ら考える力を育みます。その知識を鎌倉や東京のフィールドワーク、奈良・京都研修旅行などの学校行事とも繋げ、基礎的な思考力・判断力・表現力の習得を図ります。

 錬成期では、中3で公民、高1で地理総合と歴史総合を学習します。最新のニュースや社会情勢から、現在進行形で起こっている事象についての関心を深め、物事を客観的・理性的に捉える習慣をつけていきます。また、グループワークを通して、主体的に考え、他者の多様な意見を尊重し、仲間と協働して課題に取り組む力を育み、知的好奇心や探究心を涵養していきます。

 習熟期では、高2で公共を学習するとともに、志望校に合わせた科目選択を行います。大学入試を前提とした授業内容が増え、実戦的な問題演習や論述問題の添削指導が中心となります。教師と生徒が顔をつきあわせ、丁寧な対話を繰り返し、入試に対応する学力を養成していく。この過程で「蓄積してきた知識が繋がる」楽しさを実感していきます。

 「世界はすべてが繋がっている」という視点を大切にし、社会を導くリーダーとして相応しい知的教養を身につけていきましょう。

社会「いま」に打ち込むことが、自分の道を切り拓く

地歴公民科(公民) 藤谷 亮太
どんな中高時代を過ごしましたか?

部活に生徒会、勉強に明け暮れた毎日でした。特に熱中したのはバレーボール部の活動。

四六時中プレーのことばかり考え、どうすればうまくなるのか研究を続けていました。そうした探求心は、その後の受験生の頃には勉強方法の研究に発展していきました。

教員を目指した理由は?

明確に意識を始めたのは、大学2年生の時。大学で学んでいた哲学や政治学にひきこまれ、一生涯学問に関わっていく職業に就きたいと思い始めました。一方で、その時代は政治も混乱しており、少しでも成熟した民主主義社会を作り上げていく一助になりたいと胸に秘めていました。紆余曲折ののち、この身体で直接、政治や経済、哲学を教えられる場所に身を置こうと決めました。

未来の城北生に一言

城北にはあなたの成長を願い、時に厳しく、時に優しく受け止めてくれる人や環境が待っています。城北生として日々の生活を大切に過ごしていけば、6年後には自分でも想像できなかったほどの素敵な青年になっていることでしょう。かけがえのない時間を共に過ごしませんか?

体育城北魂、磨きます。

体育科 小嶋俊吾先生
体育科 小嶋 俊吾

本校には3クラス同時に授業が行える広大なグランド。年間を通して泳げる室内温水プール。天候にあまり左右されずに使用できる舗装コート。冷暖房が完備された約180畳ある柔道場、天然無垢の吉野杉で出来た剣道場。そして体育館、多目的ホール、卓球場と様々な充実した施設を使っての授業が展開されています。
明るく楽しく元気よく!!
体育は体を鍛えるだけでなく心も鍛える。
思春期は心身ともに大きく変化する時期でもあります。様々な競技を経験し、運動に対する知識を深め、柔道・剣道などの専門的な種目にも挑戦することで、体だけではなく、心の成長も養っています。何より体を動かすことの楽しさ、汗をかくことの爽快さを理解し、その中で仲間を思いやる気持ちや礼儀、リーダーシップを発揮できる広い視野と気概のある人物の育成を目指しています。

芸術感性を磨き、表現の探求を。

技術・工芸・情報科 内藤 亮佑

本校では、実技系の教科として、中学の音楽・美術・技術・書写があり、高校では音楽・美術・工芸・書道の4つから成り立っている芸術教科があります。中学・高校それぞれに特別教室があり、そこで授業を行なっています。芸術教科は4つの選択教科から各々が希望の教科を選択するところから始まります。どの教科も「表現」と「鑑賞」を柱として学んでいきます。また、情報もコンピュータ教室で授業が行われています。どの教科も実習の時間が多いので、普段の教室では見られない表情や意外な一面を見ることができます。作品作りの過程では、自分と向き合うことも多く、作品が完成した時の達成感や思った通りに出来上がった時の喜びは何事にも代えがたいと思います。授業で失敗や成功など様々な経験をすることが出来るため、人間性を豊かにしてくれる教科だと思います。

音楽輝く自分をイメージしよう!

芸術科(音楽) 前田 昂人
どのような中高時代を過ごしましたか?

「やってみたい」と思ったことにはどんどん挑戦しました。幼少から習っていたピアノとヴァイオリンのレッスンとは別にユースオーケストラに所属したり、中高6年間では弓道部や吹奏楽部、合唱部に没頭しました。それによって一人では味わえない、「仲間と共に学ぶ楽しみ」も経験しました。またクラスでの歌の伴奏や、学校行事でソロで演奏する機会など、音楽での私の存在を先生方がたくさん見出してくださったことがその後音大を目指すきっかけにもなりました。

教員を目指した理由は?

小さい頃から人前に出るのが好きで、中学の頃からは指導者になりたいと思うようになりました。それが「音楽」なのか、全く別のことなのかその時は漠然としていました。そして、音大入学後は専門的なピアノの指導者や大学で教鞭をとることにも憧れを感じ出しました。しかし、教育実習で普通校である母校の生徒と触れ合った時、好きなことが思いっきりできた中高での時間が自分にとってとても輝いていた時間だったことに気づきました。やりたいことを思いっ切りできるこの時期の子どもたちに接することは教育者としてこの上ない幸せだと思いました。その気持ちから中高の学校の教員を目指すようになりました。

未来の城北生に一言

どこの学校に行っても中高の6年間は自然と過ぎていきますし、どこの学校に行ってもご両親はあなたを心から応援してくれるでしょう。しかし、進学した学校はある意味運命です。きっと不思議と導かれる学校へとあなたは進学します。もしもその場所が城北だったとしたら、この学校でたくさんのことに挑戦してください。城北にはあなたが全力で頑張れる環境がきっと揃っています。