城北ブログ

高2理系生物実験「光合成色素の分離」

高2理系生物では、薄層クロマトグラフィーによる光合成色素の分離の実験を行いました。この実験では、たいていは陸上植物1種類か、せいぜい2種類で行うのですが、本校では光合成色素の分離に加え、進化の内容につなげて、陸上植物2種類と、緑藻、褐藻、紅藻を各1種類の、計5種類で行います。

生徒たちは、実験中に陸上植物のホウレンソウで光合成色素の抽出を行いますが、残りの4種類は実験教員が予め準備してくれています。高度な内容の実験を、物理、化学、生物、地学の4分野で随時行えるのは、3名いる実験教員のバックアップがあってこそです。

5種類の抽出色素を薄層板に並べてプロットし(写真1・2枚目)、展開槽で分離します(写真3・4枚目)。展開結果により(写真5枚目)、陸上植物のクロロフィルaとb、カロテン、キサントフィルを確認し、各種藻類の結果とも比較して、陸上植物の光合成色素が緑藻と同じであることを確認します。これにより、陸上植物は緑藻から進化したということの確認にもなるわけです。

左から、紅藻(アマノリ)、陸上植物(チャ=茶)、緑藻(アオサ)、褐藻(ワカメ)、陸上植物(ホウレンソウ)。クロロフィルa(青緑)はすべて、b(黄緑)は陸上植物と緑藻のみ。

(高2理系生物担当者)

 

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