城北ブログ

歴史部 冬巡検!

今回の巡検先は、「秩父」でした。

708年に武蔵国秩父から銅が献上され、それを祝って元号も「和銅」に改められました。同年に、有名な「和同開珎」もつくられました。歴史の教科書にも必ず載っていて、皆さんもお馴染みでは?

この日は、小春日和。

早朝に西武池袋駅を出発し、まずは秩父線の和銅黒谷駅に到着。駅には、さっそく和同開珎のモニュメントが!

<駅で、和同開珎の写真撮影>

駅でガイドさんと合流した後に、聖神社・和銅遺跡をぐるっとひと巡り。

聖神社は「金運のパワースポット」とのことで最近人気が高まり、この日も多くの人たちがが参拝に来ていました。

そしてそこからほど近い、和銅遺跡。ここは銅が採掘された場所で、今でもむき出しの地表が青っぽくなっています。ここにも、和同開珎のモニュメント。

<特大モニュメント!!>

その後、秩父鉄道で秩父駅へ。

秩父夜祭りでも有名な、秩父神社を参拝。神社の社殿には素晴らしい数々の装飾彫刻(「つなぎの龍」「三猿」など)があり、ガイドさんが詳しい説明をして下さいました。それぞれの彫刻に物語性や教訓などがあり、とても興味深いお話でした!

<社殿正面の様子>

多くの彫刻の中でご紹介したいのは、社殿の裏側の「北辰の梟(ほくしんのふくろう)」。ふくろうは古来から知恵の象徴ですが、秩父神社のふくろうは頭だけ北側にねじっていて、そこに「頭の回転が良い」という意味が込められているそうです。だから、秩父神社には北辰の梟にあやかって、学問成就を祈り参拝に訪れる人も多いのだとか!

<北辰の梟>

お昼に、秩父名物の「わらじかつ」。本当にカツががっつりのっていました!お腹いっぱいになります。

食事後に訪れたのは、少林寺と今宮神社です。今宮神社の歴史は古く、武甲山からの伏流水が湧き出るため水神をまつったのが始まりだそう。樹齢1,000年を超えるという龍神木もあります。境内の滝に湧くお水を汲んでみました。

この後は西武秩父駅に向かって歩いていたのですが、その途中で、急きょ慈眼寺に寄ることになりました。寺名の通り、眼病平癒を祈る人の信仰を集めていますが、今回の目的は経蔵です。ここの経典は押すと回転する棚に入っており、これを回転させると「全巻を読んだのと同じ功徳(くどく)」を得ることができる、といわれています。

<経蔵で経典の収められた棚を回転させてみました。貴重な体験です。棚は、かなりずっしり!これで功徳(くどく)は得られた‥!?>

秩父には、秩父札所巡りなどの巡礼地(寺社仏閣)、地質・地層にまつわるスポット、明治時代の秩父事件に関する史跡など、多くの見所があります。今回巡ったのは、そのほんの一部。でも、秩父の歴史や文化の奥深さを感じることができました。

(歴史部顧問)