城北ブログ

【鉄道研究部】夏合宿in北陸の報告 1日目(続)・2日目

こんにちは。城北学園鉄道研究部です。
今回は、8/7~8/9に行われた夏合宿から、動態保存車両や現役の車庫の見学を中心にした、中1・中2部員の行程をご紹介します。
※ 3日目(8/9(火))は全学年において班ごとの自由行動だったため、ブログでの報告は省略します。

1日目 8/7(日) 午後

午前中に富山地方鉄道での貸切運行を満喫した部員たちは、昼食後、いくつかのコースに分かれました。
(1) 中1……顧問による引率
(2) 中2・中3……高1・高2による引率
このうち、当ブログでは、(1)について、ご報告いたします。

中1と顧問は、富山駅から北へ延びる富山港線に乗り、岩瀬浜へ。JRの赤字ローカル線を路面電車に大改造して増発したことで、日本初のLRT(ライトレール・トランジット)として成功した、多方面から注目を集めている路線です。
そもそも、城下町・富山と、港町・岩瀬との間に手堅い移動の需要があるのは、岩瀬がかつての北前船の寄港地として隆盛を極めていたから。というわけで、その佳き時代を今に伝える、国指定重要文化財の廻船問屋・森家住宅を見学することに。物流の主役が船舶であり、それが巨万の富を生んだ時代があったことを、初めて知った部員も多かったようです。

 

2日目 8/8(月)

 今回の合宿では、金沢市に2泊します。
この日は、以下のようにコースを分けました。
  (1)中1・中2……顧問による引率
  (2) 中3・高1・高2……各班自由行動

このうち、当ブログでは、(1)について、ご報告いたします。
午前中は小松市の尾小屋鉄道の保存施設、午後は越前市の福井鉄道の車両工場を、それぞれ見学しました。

 かつて隆盛を極めた尾小屋銅山は、1970年代に閉山と鉄道の廃止に見舞われましたが、いまなお当時の車両が自走できる状態で保存されています。鉱山資料館と坑道とを見学して往時の繁栄ぶりをしっかり感じた後、隣接する小松市ポッポ汽車展示館を訪れました。
 この日は、整備と運転を担当するボランティア・スタッフの方から、丁寧なご案内・ご説明をたまわりました。非冷房・非自動扉で、45年前の廃止時から変わらない年代物のエンジンを積んだ旧式の車両に乗ったまま、短いながらも構内の線路を往復した面々は、興奮を隠しきれない様子でした。

越前市では、福井鉄道・北府(きたご)駅を見学。駅舎と車庫は国の登録有形文化財になっており、ここを中心とした鉄道ミュージアムの整備計画があります。実際、駅舎内はすでに福井鉄道の歴史的な資料を展示するスペースになっています。
一般の旅客が入れるのはここまでですが、そこは鉄道”研究”部。車両工場の中のすみずみまで、福井鉄道の社員の方に案内していただきました。夏場は休んでいる大正生まれの除雪車、クラウドファンディングで募った費用で塗装を整えている旧型車両、車輪には欠かせない重要な消耗品である制輪子(=ブレーキシュー)など、貴重なものをたくさん見ることができ、猛暑の中でも部員たちは満足している様子でした。

中1・中2の部員に、鉄道がそれ単独で存在するのではなく、地域の産業や行政と深く関わり合って存在していることを、少しは理解してもらえた……かどうかは、10/1(土)・2(日)の文化祭展示およびそちらで配付する機関誌『どんこう』159号で、ぜひともご確認ください。

(文責:鉄道研究部顧問)