2023/4/14
地理部では3月30日と31日の2日間,春合宿を行いました。今回の調査対象地域は神奈川県の箱根です。箱根は日本国内だけでなく海外にも広く知られた観光地で,特に温泉保養地として有名です。その温泉は,現在も活発な活動が続く火山に由来し,箱根には多くの火山地形やそれに関連する地形が見られます。常に噴煙を上げる箱根の山々は,昔から人々に恐れ崇められ,箱根神社を代表とする山岳信仰の文化も生み出しました。また,活発な活動により造られた急峻な地形が続く箱根は古くから交通の難所,要衝となり,江戸時代には関所が置かれたことでも知られています。
このように多様な地域性を有する箱根を,テーマごとに2班に分かれて調査しました。この合宿で調査した内容は, 2023年度発刊予定の「ちりレポ第21号」に掲載する予定です。
〔合宿1日目〕
今回は,箱根の自然を調査する「自然班」と,歴史や文化,民俗について調査する「文化班」に分かれました。1日目の「自然班」は大涌谷や湿生花園など,火山や地形に関する場所を訪れました。「文化班」は箱根の伝統工芸品「寄木細工」の工房や彫刻の森美術館などを見学しました。
登山電車で箱根の山に挑みます。部員達も熱心に写真を撮っていました。

大涌谷は箱根火山の火口の一つです。2015年には水蒸気爆発が起き,立ち入り禁止の期間が続いていました。大涌谷は,噴煙が上がる火山の火口付近まで一般の人が手軽に行ける世界でも稀な場所の一つで,当日も多くの外国人観光客が来ていました。

大涌谷にある資料館「ジオミュージアム」では,部員達が係の方からの説明を熱心に聞いたり,メモを取ったりしていました。

夕食と朝食は大広間に部員全員が集合して頂きました。このような光景も4年ぶりのことです。先輩後輩関係なく,みんなで協力してご飯を盛ったり,会話をしたりして,おいしく頂きました。他学年の部員同士の絆も深まったのでは!?


夕食後はミーティングを開き,1日目の成果や感想,思い出話などを発表し合い,みんなで情報を共有しました。

〔合宿2日目〕
引き続き2班に分かれて調査をしました。「自然班」は箱根火山の中央に位置する駒ヶ岳に登り,「文化班」は江戸時代の旧東海道を歩き,箱根関所や箱根神社を巡りました。

今回の春合宿には今年卒業した高3生が参加してくれました。ミーティングの時には後輩達に勉強の仕方や,在学中にやっておくべき事,大学入試に合格できた理由や失敗した理由をたくさん話してくれました。後輩達はその経験談をよく聞いていました。今後の城北での生活に活かしてほしいですね!!卒業した部員達の今後の活躍も期待しています!!

部員達は春休みを利用して,レポートの執筆を行いました。新年度が始まり,部員達は次回の巡検地の事前学習に取り組んでいます。地理部が現地調査して作成したオリジナルの調査報告書『ちりレポ』は国立国会図書館のほか、首都圏の主要大学の図書館にも蔵書がありますので興味のある方は検索してみて下さい。2023年度も地理部の活動にご期待を!!
(地理部顧問)