2023/8/26
《夏山A隊合宿:北アルプス槍ヶ岳・南岳》
8月1~4日の4日間で、高一・高二13名で北アルプスの名峰槍ヶ岳に挑戦してきました。参加者の大半は昨年のA隊合宿で同じく北アルプスの蝶ヶ岳にアタックし、山頂から槍ヶ岳を望んだメンバーです。コースの難易度は蝶ヶ岳に比べて格段と上がりますが、槍ヶ岳登頂を目標に1年間トレーニングに励んできました。
1日目は上高地からなるべく高度を稼ぎ、槍沢キャンプ地(1998m)まで進んでテントを張りました。2日目は槍ヶ岳の肩にある槍ヶ岳山荘(3080m)まで一気に1000mを登っていきます。ザックを全て背負っての行動なので大変な行程ではあるのですが、さすが上級生、順調な歩みで山荘まで到着しました。
テントを設営した後、持参したヘルメットと最低限の荷物に持ち替えて、槍ヶ岳の山頂へアタックします。急峻な岩場をよじ登っていき、山頂の祠に到着しました。山頂からは360度見渡す限りの絶景が広がっていました。
3日目は朝4時にテント場を出発し、槍ヶ岳から南へと伸びる稜線を歩いていきます。途中、大喰岳(3101m)で御来光を拝むことができました。
稜線歩きでは3000m級の尾根でしか見ることができない景色を堪能できました。南岳(3032m)まで登ったあと、槍沢の方へと下山していきます。2日目とは逆に、1000mを一気に下っていくので足への負担が大きくなります。岩場が続く厳しい道のりに苦戦しましたが、時間をかけて着実に下りることができました。
天狗池(2524m)まで下りてきたところで振り返って見ると、槍ヶ岳が遠く向こうに。池の水面に槍の穂先が映り込む通称「逆さ槍」も見ることができました。昨年もお世話になった徳沢園(1562m)に辿りついたのは14時頃、10時間にも及ぶ行程でしたが皆よく歩いてくれました。4日目には上高地で入浴や散策を楽しんだ後、帰路につきました。
4日間、体調不良者も出すことなく、目標だった槍ヶ岳に登頂、帰ってくることができた良い合宿でした。
《夏山B隊合宿:北八ヶ岳蓼科山・北横岳》
8月21日~23日では下級生を中心とした合宿を行いました。八ヶ岳とは、南部にある主峰赤岳・横岳から北部の蓼科山まで南北30キロに渡る連峰で、今回は蓼科山をメインとした北八ヶ岳に挑戦してきました。中一から高二まで23名のパーティです。
1日目は学校からバスで大河原峠(2093m)まで向かい、そこから1時間歩いて双子池キャンプ場(2035m)に到着しました。高二の先輩たちが中心になって、テントの中での過ごし方や食事について下級生に伝えていきます。どの班も上手にご飯が炊け、美味しい食事をとることができました。
2日目はアタックザックで蓼科山(2530m)にアタックします。軽装ということもあって皆順調な足取りで8時には山頂に到着しました。山頂からは明日登る北横岳だけでなく、遥か遠くにはA隊で挑戦した槍ヶ岳を初めとする北アルプスの山々を望むことができました。
3日目は全装備の入ったザックを背負って、北横岳・三ッ岳・雨池山・縞枯山・茶臼山という北八ヶ岳の山々を縦走していく行程です。残念ながら体調不良者が出てしまったので、顧問1名と一緒に下道を通って麦草峠で合流することにしました。
B隊パーティは朝5時に出発して順調な足取りで北横岳(2480m)へと登頂しました。昨日とは異なり重いザックを背負っての行程ですが、1学期のトレーニングの成果もあってとても順調に歩くことができました。
北横岳からは三ッ岳・雨池山を巡る縦走路を歩きましたが、険しい岩場が延々と続く三ッ岳に部員達は予想以上に大苦戦、雨池山を越えた頃には雨も降り始めてしまったので、ルートを変更し雨池峠から下道を迂回して本日のゴール地点である麦草峠を目指しました。予定より1時間遅れの13時に麦草峠に到着し、先回りしていたメンバーと合流して全員で学校へと帰路につきました。
中一9名は2000mを越える本格的な登山に挑戦したのは初めてです。全ての行程を完遂することが出来なかったのは残念ですが、全員大きな怪我なく帰ってこられたこと、急峻な岩場を経験できたことは次の登山に向けての大きな経験となりました。
コロナ禍以降休止してきた合宿を昨年よりリスタートしましたが、今年は昨年よりも更にパワーアップして、ハードで充実した合宿を行うことができました。9月には文化祭展示、10月には秋山合宿が控えておりますので、引き続き活動に励んで参ります。
(山岳ワンゲル部 顧問)