城北ブログ

【山岳ワンゲル部】 夏合宿の報告

山岳ワンゲル部では、例年7月にボッカ訓練合宿、8月に下級生合宿・上級生合宿の計3回の合宿登山を実施しています。年間の部活動のなかでもメインの活動で、一年間この山行のために体力作りに励んでいます。

《ボッカ訓練合宿:丹沢 塔ノ岳・丹沢山》
 8月の合宿登山の予行演習として、7月の試験休み期間(12日・13日)にボッカ訓練合宿を丹沢にて行いました。ボッカ訓練とは、重い荷物を背負って山を登るトレーニングを意味しており、新入生にとってはテントでの宿泊も、重装備を背負っての山行も、早朝5時からも登山も初めて尽くしでした。

塔ノ岳は歩きやすいルートですが、一貫した登り道を標高差1200m分高度を上げなければならず、重いザックを背負っているので尚更大変です。一歩一歩踏みしめながら歩くこと約4時間、塔ノ岳に登頂しました。そこから更に1時間歩いて、丹沢山まで登り切ることができました。

新入生にとっては本当に苦しい山行になりましたが、皆よく頑張ってくれました。

《夏山A隊合宿:南アルプス 甲斐駒ヶ岳・仙丈ヶ岳》
 8月1~4日の4日間で、下級生中心のメンバーで南アルプスの甲斐駒ヶ岳・仙丈ヶ岳に挑戦しました。どちらも3000m級かつ百名山に数えられる名峰です。北沢峠のキャンプ場にテントを張り、そこからアタックザック(軽装備)で登山しました。

 

・小仙丈ヶ岳と仙丈ヶ岳。小仙丈ヶ岳からはこれから歩くことになる仙丈ヶ岳のカール地形がはっきりと見てとることができます。

・甲斐駒ヶ岳。花崗岩質の白い山肌が特徴的で、前日登った異なった登山が楽しめました。

仙丈ヶ岳も甲斐駒ヶ岳もどちらも最高の天気に恵まれ、南アルプスの眺望を堪能することができました。3000m級の山々に挑戦し、無事登り切ることができたのは、新入生にとって大きな自信に繋がりました。

《夏山B隊合宿:北アルプス 奧穂高岳・北穂高岳》
 8月7~10日の4日間で、上級生中心の10名で北アルプスの穂高連峰にアタックしました。

テント場として利用した涸沢は、日本有数のカール地帯で、登山者であれば誰しも一度は訪れたいと憧れる場所です。

・奥穂高岳
 涸沢のテント場からアタックザックで奥穂高岳に挑戦しました。ザイテングラートと呼ばれる険しい岩稜帯が続きますが、安全に注意しながら登っていく生徒たちの足取りはとても頼もしいものでした。

 

残念ながら山頂はガスが溜まってしまって、あまり眺望がききませんでしたが、雲の合間から自分たちが登ってきた道や涸沢のテント場を確認することが出来ました。

 

テント場に戻ってからは皆思い思いに過ごして登山の疲れを癒やしました。夜には満天の星々を見ることもできました。

・北穂高岳
 翌日は日が昇る前の朝4時から登りはじめ、北穂高岳にアタックしました。早朝はまだ空気も澄んでいて、朝焼けの山々や連綿と続く北アルプスの眺望を思う存分楽しむことができました。

 

山頂からは、昨年登頂した槍ヶ岳がはっきりと見えました。

 

高2にとっては5年間の集大成とも言うべき合宿の日々でしたが、無事大きな怪我無く全行程を終えることが出来ました。日々のトレーニングやボッカ訓練合宿があってのことです。10月には秋山合宿が控えていますので、しばしの休息のあと、9月からトレーニングを再始動していきます。

(山岳ワンゲル部顧問)